いつ震災に遭うのかわからない、高齢者の震災マニュアルとは
むかしから「備えあれば憂いなし」と言われてきました。
皆さんは、災害時にどのような準備をしていますか、さらにどのような心構えをしていますか。
「備えあれば憂いなし」の意味は、普段から災害に備えるために準備をしておけば、何の心配もなくなるということです。
意外とこの準備ができていないです。
そしてどこかで大震災が発生したときだけ、思い出したように準備をするが、どこに置いたかわからなくなるものです。
それだけ災害がなく幸せであることです
でも震災のその絵が「絵にかいた餅」になってしまい、これが大惨劇になってしまうのです。
ここでは、いままで発生した震災を思い出してもらい、いつ震災がきても対処できる高齢者の対策について解説します。
<災害時の犠牲者には、高齢者が多い>
いまから100年ほど前の1923年9月1日にマグニチュード7.9の大地震が、東京、神奈川、千葉、静岡、山梨などを襲いました。
これが関東大震災です。
いまはこの地震が発生した日を「防災の日」と呼んでいますが、当時は近代日本としてはじめて受けた大都市圏の震災になり、火災や倒壊などによる犠牲者が14万人以上になったそうです。
都市が火災で真っ赤に染まった日と体験者が語っています。
それから戦後最大の地震として「阪神・淡路大震災」と「東日本大震災」があります。この震災は、まだまだ記憶に残っている人のほうが多いはずです。
ここで図をご覧ください。阪神・淡路大震災で死亡した人は6,402人になっています。そのうち59.3%が60歳以上の人たちです。
さらに東日本大震災になると65.8%と60歳以上の犠牲者が多くなり、津浪の恐さを知ることができます。
つまり高齢になると、身体の動きが鈍くなったり、判断力が落ちたりすることから、すぐに逃げることを要求される震災などでは、どうしても地域の支援が必要になってくるのです。
<震災時のために準備すること>
今後、いつ東京や神奈川に関東大震災害クラスの地震が襲ってくるかわかりません。
むかし、この地震を予想した人たちがテレビに登場してきましたが、だれも当てることができなかったのです。
さらに科学の最先端をいく気象庁でも、これを予想することができないのです。
そこで大事なことが「備えあれば憂いなし」になります。
添付のパンフレットは神奈川県川崎市が作った「災害時要援護者のための防災ガイド」です。
ここに書かれていることを簡単にまとめると下記の7つになります。
①災害に備えて家族と話し合い、連絡先や避難場所を確認すること
②前もって避難場所を確認し、そこまでの経路を確認すること
③もし災害にあった場合、自分のことがわかるように「災害時緊急連絡カード」を作っておくこと(災害時要援護者のための防災ガイドに掲載されている)
④高齢者が避難するときは、持病などがあることから常用薬だけは持ち出せるようにすること。しかし、まずは自分の命を優先すること
⑤震災時は家具や家電などが倒れるため、常に部屋の整理整頓をすること
⑥前もって家が倒壊しないか、専門業者に検査して貰うこと
⑦ケアマネジャーさんや訪問医療マッサージの担当者、ご近所の人たちと震災時のことを話し合っておくこと
<ひとり暮らしの高齢者は「災害時要援護者避難支援制度」に登録しましょう>
神奈川県川崎市多摩区では、一人暮らしで家族に支援が求められない高齢者や身体に障害があり逃げ遅れる可能性がある高齢者のために、「災害時要援護者避難支援制度」があります。
これに登録すれば、町内会や自治会などの人が、震災時の避難をみんなで手助けしてくれる制度です。
この制度も「災害時要援護者のための防災ガイド」に申し込み用紙がついているので、是非、活用ください。
<神奈川県川崎市多摩区の避難場所紹介>
ここでは、神奈川県川崎市多摩区の避難場所を紹介します。
・稲田中学校 宿河原4-1-1
・稲田小学校 宿河原3-18-1
・長尾小学校 長尾7-28-1
・宿河原小学校 宿河原2-1-1
・枡形中学校 枡形1-22-1
・登戸小学校 登戸1329
・中野島中学校 中野島1-16-1
・下布田小学校 布田23-1
・東管小学校 管馬場2-19-1
・生田中学校 三田2-5420-2
・生田小学校 生田7-22-1
・三田小学校 三田3-6-4
・東生田小学校 枡形4-9-1
・南生田中学校 南生田3-4-1
・南生田小学校 南生田3-1-1
・菅中学校 菅城下28-1
・菅小学校 菅2-6-1
・南菅中学校 菅馬場4-1-1
・南菅小学校 菅馬場3-25-1
・西菅小学校 菅北浦4-2-1
<大きな地震がきたら、まずは命を守ること>
地震は、いつくるかわかりません。
これは事実であります。
だからこころの準備として、まず自分の命を優先してください。
非常食や飲料水は、必ず自衛隊などの機関が持ってきます。
命がなければ、食べることも飲むこともできません。
孫に食べさせないとお金を持たないと、これより本当にまずは命です。
これが、本当のマニュアルです。
10年先も100年先も、地震だけはきて欲しくないものですね。