両親が互いに認知症に罹ってしまった場合、どうしたら良いのですか。母親が認知症に罹っているが、どうやら自分も軽症の認知症に罹ってしまったようだ、どうしたら良いのですか。このような悩みを持っている高齢者が、いま増えています。
原因は、平均寿命の年齢が上がり65歳以上の高齢者が増え、これに伴って認知症に罹る高齢者が増えているからです。
しかし要介護者が認知症で介護者も認知症に罹ってしまうと、当事者も大変だが介護をすることになった子供や親類は、どうしたら良いのかすごく悩んでしまいます。
ここでは川崎市多摩区にお住まいで認認介護の悩みを抱えてる皆様へ、どのような解決策があるのか紹介します。
<認認介護とは>
認認介護とは、65歳以上の夫婦や同居する子供も65歳以上になった者同士が介護をする老老介護において、要介護者と介護者が両方とも認知症に罹ってしまい、認知症同士が介護することを認認介護と言います。
<認知症の罹る年齢?>
これから認認介護になるのではないかと不安になる当事者や家族が知りたいことは、だいだいどのくらいの年齢になると認知症に罹るのかという情報です。
図1は、平成26年に厚生労働科学研究で調査した「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究の結果です。
この結果から85歳以上になると半数以上の高齢者が認知症に罹っていることが分かります。
また80〜84歳でも4人に1人は認知症に罹っていることが分かります。
つまり夫婦で80歳以上になると認認介護の確率が高くなります。
さらに85歳以上の親と同居する子供が60歳を超えると、それほど多くはないが認認介護になることもあると考えられます。
<認知症のリスク>
要介護者と介護者が共に認知症になった場合、そのリスクを想像しただけで子供や親類は、認認介護に対して大きな不安を抱えることとなります。
そのリスクとは、「服薬管理ができなくなる」、「食事管理が雑になり、栄養不足になる」、「体調が悪くなっても気がつかなくなる」、「金銭感覚が変わり、詐欺だと分からなくある」、「何かあった場合でも対処ができない」、「ガスを点けたことを忘れてします」、「どちらかが迷い人になっても分からない」などがあります。
このようなリスクが生まれる認認介護は、子供や親類にとって大きな不安となります。このようなときは、やはり介護の専門家であるケアマネジャーさんや訪問医療マッサージさんなどに相談しましょう。
それも早いうちが良いと言われています。
<川崎市多摩区の認知症患者>
川崎市多摩区の認知症患者の割合を図2に示しました。
これによると川崎市にお住まいの高齢者のうち17.9%が認知症に罹っていることが分かります。
そのなかで多摩区は、全市とほど同じ17.6%となります。
トップの川崎区19.8%と比較すると認知症患者数は少ないです。
<老老介護の解決策!川崎市多摩区の場合>
川崎市多摩区の認知症は、区内にお住まいの高齢者のうち5人に1人が罹っていることとなります。
つまり認認介護をしている夫婦や親子が存在していることが考えられます。
そして川崎市多摩区は、このような家族の対して行政と福祉さらに医療機関も含め、解決策がないか家族のために相談窓口を設置しています。
また、介護の専門家であるケアマネジャーさんや訪問医療マッサージさんなども、その相談窓口になっています。
だから認認介護に悩んだら、すぐにこのようなところに相談しましょう。
<認認介護に関する相談窓口?川崎市多摩区では>
・川崎多摩区役所 高齢・障害課 Tel.044−935−3187
・地域包括支援センター(ケアマネジャーさんなどの専門職が相談を受けます)
しゅくがわら 宿川原6−20−19 Tel. 930−5151
よみうりランド花ハウス 菅仙谷4−1−4 Tel. 969−3116
菅の里 菅北浦3−10−20 Tel. 946−5514
多摩川の里 中野島6−13−5 Tel. 935−5531
太陽の園 栗谷2−16−6 Tel. 959−1234
名川和壮寿の里 長沢2−11−1 Tel. 976−9004
・認知症疾患医療センター
聖マリアンナ医科大学 認知症治療研究センター Tel. 044−977−6467
日本医科大学武蔵小杉病院 街ぐるみ認知症相談センター Tel. 044−733−2007
<まとめ!認認介護は家族で悩まず専門家を活用しましょう>
ここまでの説明で認認介護には大きなリスクが伴い、専門家でない子供や親類では解決できないことが多いことを理解して頂けたでしょうか。
認認介護の恐ろしさは、このような立場になったときに分かるのですが、認知症と年齢の関係からいつリスクが登場するか予想を立て専門家に相談すれば、その心構えができることが考えられます。
そこで認認介護は、家族で悩まずにすぐに専門家に相談するようにしましょう。